元JYP/YG練習生が語った韓国アイドルデビュー前生活の裏側

この記事の著者

韓国出身のKPOP・韓国芸能専門フリーライター。慶応義塾大学卒業。

日本にて韓国ドラマや映画の翻訳及び輸入事業をサポート。広告代理店勤務を経て、2012年から韓国Mnetにて、M COUNTDONWやMAMAなどのPRやマーケティングに関わる。

現在は同社退職後、フリーライターとして、幅広い形で日韓文化交流にかかわっている。

JYPエンターテインメントとYGエンターテインメントで約7年間、練習生としてトレーニングして、日本でもデビューしたことがある女の子がYouTubeで練習生生活の実態を赤裸々に告白!

韓国のK-Popファンやアイドルを目指す人たちの間で大きな話題になっています。

彼女が語った練習生生活とはどういうものだったかまとめてみました。

 

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目次

◆日本デビュー経験もある元JYP/YG練習生のMAYDONI

JYPとYGという大手事務所で練習生として過ごし、今回、練習生生活について語ったのはMAYDONI(メイダニ)です。

MAYDONI(メイダニ)は2001年にJYPエンターテインメントに入り4年間練習生生活をし、その後、YGエンターテインメントで3年近く練習生生活をしました。

 

名前を聞いたことがある方もいると思いますが、実は彼女、日本でもデビューしたことがあります。

YGから出た後である2009年に韓国でメジャーデビュー、日本では2014年にデビューしているんです。

デビュー以降はそこまで大きな人気を得ることが出来なかったのですが、彼女は夢を諦めず、今もYouTubeなどを中心に音楽活動を続けています。

 

これからK-Popアイドル、アーティストを目指す後輩たちにアドバイスをしたくて今回の映像を作ったという彼女。

MAYDONI(メイダニ)が語るJYP/YGでの練習生生活について聞いてみたいと思います。

※元動画に話が前後する部分があり、話した内容の順番を一部修正しています。

 

◆元JYP/YG練習生MAYDONIが語る練習生生活

〇練習生の激しい競争について

まず彼女が語ったのは練習生の激しい競争についてです。

 

「年齢に関係なく、11歳でも21歳でも31歳でも歌やダンスなど身につけなきゃいけないことが決まるんです。そのプレッシャーと成し遂げなきゃいけないという競争が激しいと思います。」

 

11歳の時にJYPの練習生になったMAYDONI(メイダニ)。

練習生になる前なら”11歳なのにすごい”というのが通じるんですが、練習生になった途端、そういうことが通じなくなるってことでしょうね。

また11歳であっても”社会人”としてのマナーが求められるということも語りました。

 

「時間約束は徹底的に守らなきゃいけないですし、練習を怠けたりするとやはり…クビですよね」

 

〇月末評価について

そんなプレッシャーの中でトレーニングをして、毎月に行われるのが月末評価です。

K-Popアイドル好きの方なら聞いたことがあると思いますが、事務所に所属している練習生たちは毎月に1回、会社の人の前で評価を受けます。

 

「今はシステムが変わったかもしれませんが、毎月の最後の日曜日に練習生たちだけのオーディションをします。選ばれたんだから、与えられたものをどれくらい身に着けているのかをみます。」

 

もちろんその月末評価の現場というのは、ものすごく緊張感あふれる所だそうです。

 

「その瞬間は本当にすごくすごく緊張します。パク・ジニョン社長が月末評価に来たら、本当に氷の上を歩いているような感じで、みんなまだ幼いし、現れたら固まっちゃうみたいな。」

 

想像するだけでかなり怖いですよね。

しかも月末評価は、その場で見せるだけではなく、一週間後に成績が出るとのこと。

言ってしまえば毎月、オーディションを受けているようなもんですね。

 

〇JYPの練習生をやめた理由について

それではMAYDONI(メイダニ)はなぜJYPエンターテインメントをやめてしまったのでしょうか。

噂ではMAYDONI(メイダニ)はWonder Girl’sに入れず、YGに移ったという話がありしたが…

 

「当時、JYPではソロ向けの子とグループ向けの子が分かれていました。グループ向けの子は中国語とか習って海外進出の準備もしていました。私はソロだったのでWonder Girl’sのプランとはまったく関係なかったんです。」

 

噂は間違っていると語ってくれた彼女。

結局、MAYDONI(メイダニ)がJYPエンターテインメントをやめた理由は、会社スタッフとのトラブルが原因だそうです。

パク・ジニョン社長がアメリカに行っている間、スタッフに嫌がらせをされ、結局それが解決出来ずにやめてしまったとのこと。

本当に芸能界は厳しいところで実力だけじゃ上手く行かないんだな…と思います。

 

〇JYPとYGの練習生生活の違い

そうやってJYPをやめてYGエンターテインメントのオーディションを受けてYGに入った彼女。

JYPとYGの練習生生活についての違いも教えてくれました。

 

「YGには14歳に入ったのですが、女の子の練習生がミンジ(※元2NE1のメンバー)と二人だけでした。JYPには20人近くいたので、それに比べてYGはすごく自由でした。」

 

「YGはシステムもすごくしっかりしているし、JYPの時は練習するスタジオだけ行ったり来たりしていたんですが、YGは練習生でもオフィスに出入りすることも出来ました。オフィスに行って音楽をダウンロードしたり、歌詞をプリントアウトしたり。スタッフさんたちとも家族のように過ごしていました。」

 

今はTWICEもGOT7もあって会社の規模がかなり大きくなったJYPですが、当時はYGの方がはるかに大きい会社でしたしね。

そう考えると違いが出てくるのも当たり前だと思います。

もちろんこれはMAYDONI(メイダニ)が練習をしていた、まだBigBangもデビューしていない時期なので、今はまた変っていると思います。

 

〇練習生が払わなきゃいけないレッスン費用

次は気になるお金問題!

レッスン費用とか全部出してくれると聞きますが実際にはどうなんでしょうか。

 

「レッスン費用は会社がずべて出してくれます。外国語、ダンス、歌、スピーチ、楽器など色々あります。大手のところは医療費などプライベートなことまで全部出してくれます。それからご飯代ももちろん。」

 

「私が練習生をしていてお金がかかっていたのは交通費くらいです。それから月末評価の時にはちゃんと見せたくて服とかアクセサリーとか買ったのでそれがかかりました。」

 

練習生になりたいならレッスン費用を出してと言ってお金をだまし取るところがあるとたまに聞きますが、やはりしっかりしている所なら出してくれるのが基本です。

ただ…会社も慈善事業をしているわけではないので、もしデビューとなったら話は別になります。

練習生がデビューした後のお金問題について引き続きご覧ください。

 

〇練習生が払わなきゃいけないデビュー以降の経費

「デビューしたら損益分岐点というのが設定されます。私の同期で8年間トレーニングしてデビューした子だいて、売れてるのにお金がほとんど入って来ないから聞いてみたら、練習生の時に使っていた費用を全部計算して、それを全部支払えたら、そこからお金が入ると言われたそうです。」

 

8年間トレーニングしたならもちろんその分、お金もかかります。

会社としては当たり前の請求かもしれませんが、練習生からしたら酷なことですね。

ただこれは本当に会社によって違いがありますので、一概言えない部分もあると思います。

 

「会社によって契約内容は変ってきますが、聞いた話ではスタッフ(※マネージャー産など)が経費として使う法人カード費用なども全部アーティストに請求されるんです。こういう話も知らないよりかは知っておいた方が良いと思います。」

 

確かにこういうお金の話は、目指している人なら知っておいた方が良いですよね。

私は何よりMAYDONI(メイダニ)が言ったこの言葉が心に残りました。

 

「後から全部、自分で支払わなきゃいけないものだと思って、一生懸命やらなきゃいけないんです。」

 

引き続きMAYDONI(メイダニ)のアイドルを目指す後輩へのアドバイスを聞いてみたいと思います。

7年間、練習生として過ごした彼女の厳しい生活を伺える内容なんです。

 

◆元JYP/YG練習生MAYDONIがアイドルを目指す後輩にアドバイス

〇過激なダイエットについて

K-Popアイドルを語る上で欠かせないのがダイエットですね。

MAYDONI(メイダニ)はデビューするためにはダイエットは欠かせないと言っています。

 

「オーディションで太ってることを理由に選ばれないことも本当に多いです。絶対痩せる必要があります。私がYGにいた時にSEVENさんがこう言いました。”ダニちゃん、痩せないとどれだけ上手くてもデビュー出来ないよ”と。すごく衝撃的でした。強い言い方はしなくないけど、カメラにきれいに映るくらい痩せなきゃならないんです」

 

もちろん自分も相当頑張ってダイエットをしたとのことです。

 

「運動は本当に頑張りました。70分間ランニングマシンで走り続けたり。歌いながら走ったりもしました。」

 

〇MAYDONIが語る練習生として持つべき意気込み

ダイエットの他に、精神的な面でも後輩へのアドバイスをしてくれました。

 

「事務所で耐えるためには、守らなきゃいけないのは忍耐です。間違っていなくても謝らなきゃいけないことだってありますし。自分を下げなきゃいけないんです。」

 

彼女は10代の時に練習生生活をしただけなのに、話す内容はまるで社会人になって10年、15年働いた人のようなことですね。

またかなりリアルなアドバイスもしてくれました。

 

「会社は未成年者だとしても親が口出しすることをあまり好きじゃないです。本当に生き残りたいなら、親御さんも上手くコントロールする必要があります。デビューしたとしても干渉すると会社が嫌がり始めます。」

 

アイドルもアーティストも結局、事務所のスタッフさんが仕事を取ってきてくれることが始まること。

スタッフさんが嫌がることはしないようにしようってことだと思います。

 

〇デビューが出来なかった練習生の未来とは

最後はそれでも結局デビューすることが出来なかった人たちに関する話です。

 

「自分の生活に戻るしかないです。留学に行く人もいますし。私もボーカルレッスンしていますが、そういう仕事もするし。ダンサーになったり、会社員になる人もいます。」

 

練習生をやめたら…確かに自分の普通の生活に戻るしかない。

デビューもした彼女がレッスンで稼いでるということはちょっと衝撃的です。

 

「不思議にも音楽系のことって、ずっとそれだけを見てやってくるから他のことが考えられなくする部分があります。私もずっと悩みましたが、ずっと音楽をやると決めました。」

 

今は自由に音楽活動出来て嬉しいという彼女!

MAYDONI(メイダニ)の音楽への夢を応援してあげたいと思います。

画像:https://www.youtube.com/watch?v=hjgmfNGO9vQ

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