「冬ソナ」ヒットから10年の暗黒時代、チェジウの現在とは

この記事の著者

韓国出身のKPOP・韓国芸能専門フリーライター。慶応義塾大学卒業。

日本にて韓国ドラマや映画の翻訳及び輸入事業をサポート。広告代理店勤務を経て、2012年から韓国Mnetにて、M COUNTDONWやMAMAなどのPRやマーケティングに関わる。

現在は同社退職後、フリーライターとして、幅広い形で日韓文化交流にかかわっている。

ジウ姫として日本でも人気の高い韓国女優のチェジウ!

日本でも韓国でもデビュー以降、ずっとトップ女優としてキャリアを積んできたと思いきや、実は「冬ソナ」以降、長いスランプがあったとは?

チェ・ジウの「冬ソナ」以降の10年について調べてみました。

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目次

チェジュウがこれまで歩んだ軌跡を紹介

◆チェジウがトップ女優になるまで

チェジウは1994年、韓国のテレビ局MBCの専属タレントとしてデビューした韓国の女優さんです。

当時の韓国は、まだテレビ局の専属タレント制度があった時代で、テレビドラマに出るタレントさんはほとんどが専属タレントという感じだったんです。

専属タレントとして選ばれたとしても、最初は下積みというか、小さい役ばっかりやるんですけどね。

チェジウも何年かは小さい役をやり続けていたんですが、女優として注目を集め始めたのは最高視聴率65.8%を記録した人気ドラマ『初恋(첫사랑)』に出演してからです。

『初恋(첫사랑)』は、ペ・ヨンジュン、チェ・ジウ、ソン・ヘギョ、チャ・テヒョンと言った今では本当に大スターになった俳優たちが新人さんとして出演した作品です。

チェ・ジウは『初恋(첫사랑)』で、お金持ちの家に生まれた愛娘だけど、素朴で頑張り屋の性格の女の子を演じました。

『初恋(첫사랑)』で演じた役柄が、若かったチェジウのイメージにぴったりだったので、多くの人々に愛されるようになったんです。

 

◆冬ソナでアジアの大スターになったチェジウ

『初恋』で存在感を見せたチェジウは、それ以降、多くのドラマでヒロインを演じるようになります。

『真実』、『新貴公子』、『美しき日々』など、今でもチェジウの代表作として選ばれているものは、すべて1900年代後半から2000年代初めまで出演したドラマです。

でもやっぱり韓国でも日本でもチェジウの代表作として認められているのは、2002年の『冬のソナタ』ですね。

実は『冬のソナタ』は、韓国で放送された時は、爆発的…というほどの人気があったわけじゃないです。

チェジウはそれまで本当に多くの人気ドラマに出ていたから、それに比べると『冬のソナタ』は、韓国では‘ほどほどの人気’ということでしょうか。

でも、ご存じの通り『冬のソナタ』が日本でものすごいブームになり、‘韓流ドラマブーム’を巻き起こすことになります。

それに『冬のソナタ』の直後に出演した『天国の階段』でも、グォンサンウとの切ないラブストーリーが人気を呼び、チェジウはますます人気を集めるようになったんです。

今では韓国でも慣れ親しんでいる‘ジウ姫’というあだ名も、この時に出来ましたもんね。

 

◆冬ソナの後のチェジウ

『冬のソナタ』や『天国の階段』でアジアのトップスターになったチェジウ。

ここまではみんな知っている話ですが、その後の約10年間…チェジウは‘暗黒の時代’を過ごすことになります。

大女優のチェジウに‘暗黒の時代’だなんてありえない!と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、『冬のソナタ』以降のチェジウの出演作品を見てみましょう。

2003年の『101回目のプロポーズ』、2004年の映画『誰にでも秘密がある』、2007年の『エア・シティ』、2008年の『スターの恋人』…どれもあまり人気を得ることは出来なかった作品です。

当時、韓国では作品の失敗が彼女のせいにでもあるかのように、

「チェジウの演技は何か全て同じ」

「見ていて飽きる」

という話が出てきて、業界から声をかけられることも少なくなったという噂もありました。

まあ、本当かどうかは分かりませんけどね。

確かに『冬のソナタ』の前の10年と後の10年では、全然、出演作品数が違うんです。

日本ではずっと、‘トップ女優のチェジウ’というイメージだったので、これはなかなか意外な話ですよね。

 

◆再起に成功したチェジュウ

しかし、ジウ姫はそこで終わったりはしない!

チェジウのキャリアの分岐点となったのは、2013年に出演した『怪しい家政婦』です。

日本の『家政婦のミタ』をリメイクした作品ですが、ここでチェジウは家政婦のパク・ボクニョ役を演じました。

どんなドラマでも可憐で、きれいで、素敵な男性にずと愛され続ける役を演じてきたチェジウにとっては、大きな挑戦だったでしょう。

家政婦のパク・ボクニョをチェジウが演じ切れるのかと、心配する声もあったんですけどね。

チェジウはみんなの不安を払拭するように、化粧もほとんどしてない姿でカメラの前に立ち、家政婦のパク・ボクニョを立派に演じ切りました。

そして2015年、内気で優柔不断で夫にバカにされてばっかりいた専業主婦が、若かった頃の夢に向かって変っていく姿を演じたドラマ『2度目の二十歳』が好評を得て、再起に成功!

今、韓国では‘きれいなだけじゃなくて、幅広い演技も出来る女優’として認められています。

最近、40代になったチェジウさん。

これからは、またどんな演技を見せてくれるのか、楽しみですね。

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