BTS(防弾少年団)の発信するコンテンツについて、「自分の作品と類似性がある」と世界的に有名な写真家のベルナール・ポコンが指摘し、問題となっています。
ベルナール・ポコンはフランス出身の写真家です。
これまでに権威ある賞を何度か受賞し、その地位は世界的にも認められています。
今年1月には韓国で個展も開くなど、韓国でも活動を行なっていました。
しかし、ベルナール・ポコンは25日、韓国の代理人を通じて「2016年10月にBTSが発表した『血、汗、涙』のミュージックビデオの一部の場面は、自身が1970年代に撮影した『饗宴』(le banquet)を模倣して制作されていると主張しました。
また、同年5月に発売されたBTSのスペシャルアルバム『花様年華 Young Forever』の写真集に関しても、「私の『夏休み』の写真集を参考に撮影したことは明らかだ」とし、盗作疑惑が浮かび上がりました。
これに対し、BTSの所属事務所であるBig Hitは、「作品の類似性は認められない」と反論し、双方の意見が食い違う形となっています。
では、どれほど似ているのかそれぞれの作品を比較してみましょう。
まずは、BTSの『血、汗、涙』のミュージックビデオのある場面がこちら。
これの元になっているとベルナール・ポコンが主張している写真はこちら。
白いテーブルクロスのかかった長いテーブルが野外に置かれている点は確かに似ています。
しかし、ファンの間では『血、汗、涙』のミュージックビデオはキリスト教の宗教観が盛り込まれていると考察されており、このシーンは最後の晩餐を意識したシーンなのでは?とミュージックビデオが公開された当初から言われているため、ベルナール・ポコンの作品と必ずしも関係があるというわけではなさそうです。
次に、『花様年華 Young Forever』からの1枚です。
盗作が疑われている元の写真はこちら。
どちらも夜に野外で火を囲んでいるシーンですね。
しかし、ベルナール・ポコンの写真は少年たちも火を持っているのに対し、BTSの写真は全員が空を見上げているという違いがあります。
また、夜に火を囲むというシーンはベルナール・ポコンの写真でなくても一般的に見られる光景ですよね。
これが盗作になるならキャンプファイヤーをコンセプトに写真を撮っただけで盗作扱いになってしまうような…。
最後に、『花様年華 Young Forever』からもう1枚。
疑惑の元となっている写真はこちらです。
どちらも少年が横向きに並んでいるという共通点はあるものの、ベルナール・ポコンの写真はプールサイドのようなところ、BTSの写真は草原、という違いがあります。
ポーズもだいぶ違いますね。
どの写真を見ても、これだけで盗作だと断定するには材料が足りないような気もします。
この件について韓国のファンたちはどう思っているのか、反応を見てみましょう。
・ほんとにめちゃくちゃ無理があるww
・全然わからないんですけど?????
・演出自体が違うのにwwwwww
・マジウケる、自意識過剰みたい
・ぜんぜん似てなくてびっくりした
・ありふれたコンセプトだけど?
・盗作の意味を知らないのか?
こうして見てみると、「これのどこが盗作なのか」といった意見が多いようです。
ベルナール・ポコンは4月に韓国へ渡り、 BTSに対する立場を明らかにした会見を開くと発表しています。
また、代理人を通じて「 BTSを相手に法的措置を取るつもりはない。私からインスピレーションを受けたということを認めてほしいと要請しただけだ」とコメントしています。
それにしても、ここまで事が大きくなってしまったらお互いに納得のいく着地点を探すのは困難になってくるでしょう。
今後の動向が気になります。