アイドルサバイバル番組『PRODUCE(プロデュース)X101』の番組終了直後から浮上している投票数の操作疑惑。
ファンの間での疑惑に過ぎないと思いきや、警察による家宅捜査にまで広がる事態となりました。
『PRODUCE(プロデュース)X101』の疑惑に対して韓国警察がここまで力を入れる理由を分析してみました。
◇『PRODUCE(プロデュース)X101』の投票数操作疑惑
2019年7月に番組終了し、11人の練習生がX1(エックスワン)としてデビューすることが決まった『PRODUCE(プロデュース)X101』。
参考記事:
デビューメンバーは前回、前々回と同じく国民プロデュースの投票100%で決まったのですが、番組直後から”得票数がおかしい”という疑惑が浮上しました。
しかし、これまでのプロデュースシリーズでもこういった疑惑は度々ありましたし、ファンの間で少し話題になってウヤムヤになるだろうと・・・と思いきや。
2019年7月31日、韓国警察が『PRODUCE(プロデュース)X101』の制作事務所があるCJ E&M(Mnetを運営している会社)と投票データの保管業者に対して家宅捜査を行いました。
家宅捜査は警察または検察が捜査中のことに対して証拠を押さえるために行うことで、裁判所の許可も必要なことです。
ですから韓国警察が、今回の捜査にかなり本気で取り込んでいない限り、行われることなんてありません。
韓国警察はなぜたった一つのアイドル番組に対してここまで力を入れて捜査を行うのでしょうか。
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◇韓国警察が『PRODUCE(プロデュース)X101』にここまでする理由
①世論を動かせた”真相究明委員会”
Mnetの投票造作は視聴者に対する欺瞞であり、文化権力を独占したメディアの横暴であることを知って頂きたいです。私たちは透明なローデータの公開のために最後まで戦い続けます。 #PRODUCEX101 pic.twitter.com/m8DcnTq6Ly
— 프로듀스X101진상규명위원회 (@vote7494) July 25, 2019
上で説明したようにプロデュースシリーズは、これまでも度々、投票数を操作しているという疑惑がありました。
しかしほとんどが一部のファンの間でだけ話題になり、ウヤムヤなったまま終わったんです。
しかし今回は、疑問を持ったファンを中心に”真相究明委員会”が立ち上がり、彼らが真相究明のために積極的に動きました。
画像:https://www.ytn.co.kr/_ln/0106_201907311805314696
真相究明委員会はSNSを中心に活動しながら、募金を行い、弁護士に訴訟手続きなどを正式に依頼。
また韓国のテレビ局やラジオなど各メディアに対して積極的に情報提供やインタビューを行い、投票操作の話題をどんどん広めていきました。
プロデュースシリーズは番組自体ももちろん有名ですが、そこから生まれたWanna OneやIZ*ONEがK-Pop界でトップアイドルとして活躍しているから、’Wanna OneやIZ*ONEが生まれた番組’だと言えば、興味をもつ人がかなり多くなります。
メディアもそこに食いついて、たとえば普通の報道番組でもこのニュースを扱いはじめ、韓国の全体に広がる話題に発展したんです。
ここまで話題を集めていることなのですから、韓国警察も”どうせアイドルファンの内輪の話題”と見逃すわけにはいかなくなったと思います。
②あの有名な国会議員が関心を持つ
真相究明委員会の努力もあって、どんどん話題を集めた『PRODUCE(プロデュース)X101』に対する疑惑。
そこに火に油を注ぐような出来事がまたありました。
それは国会議員ハ・テギョンさんが、この件に関して興味を持ち、このようなコメントを発表したんです。
「投票操作で実際の順位まで変わったかどうかは明確ではないです。それは実際の結果が出ないと分かりません。しかしこういった青少年番組の投票操作は、明白な就職詐欺であり、採用詐欺です。ファンを騙して、大きな傷を負わせたんです。
また青少年たちに民主主義に対する間違った価値観を植え付けることです。今回の事件は検察が捜査してでも、その真相を明らかにすべきです。」
画像&引用:ハ・テギョン議員の公式SNS
ちなみにこの件を問題視したハ・テギョン議員は、BTSの兵役免除を主張して注目された国会議員。
元々K-Popや青少年の文化に興味があって、存在感がある国会議員なんです。
ですからハ・テギョン議員の発言は、警察に対してかなり大きな影響を与えたのだと思います。
③間違いがあったことをMnet側も認めている
画像:https://www.ytn.co.kr/_ln/0106_201907311805314696
今回の投票数操作に関して、特に問題になったきっかけが、番組中に発表された得票数に、素人が見ても明らかにおかしい部分があったということです。
簡単に説明しますと、1位と2位、3位と4位、6位と7位、7位と8位、10位と11位の得票数の差がきれいに29,978票と同じでした。
とても偶然だとは思えないことデータに、『PRODUCE(プロデュース)X101』ファンはもちろんのこと、芸能メディアからも疑問の声が上がってきたんです。
さらに状況を悪化させたのは、これについてMnet側はしばらく何の反応も見せず、まるで疑惑を無視するような態度をとったということ。
ファンによる真相究明委員会が動き出し、国会議員が声を上げると、Mnetはその時になって謝罪文を掲載。
しかもその謝罪文というのが、得票数を四捨五入して公開してるだけであって、順位の変動はないけれど、責任がないわけじゃない…という、要するに番組で公開した得票数はファンが投票した数と完全に一致しないということを認めたんです。
しかもその後、Mnet側が脱落した練習生の事務所に対して、投票結果に不満があるならデビュー組に入れてあげると提案したという噂も広まり(Mnet側は全否定しています)、『PRODUCE(プロデュース)X101』の制作側への信頼がほとんどなくなってしまいました。
④韓国警察が国民から信頼を失っている
画像:韓国警察庁の公式サイト
今回の操作に韓国警察が特に力を入れている背景には、韓国警察の内部事情も影響しているという見方もあります。
ご存じの方も多いと思いますが、2019年、韓国芸能界にもっとも大きな衝撃を与えたのはBigBangのスンリと友人らが運営していたクラブバーニングサンのスキャンダルです。
主な内容としては、クラブバーニングサンで違法薬の使用されていたり、暴行事件が何度も起きていたが、警察との癒着関係で、犯罪を見逃してあげたということです。
この件が韓国で話題になり、韓国国内では警察に対してかなり厳しい視線が向けられました。
韓国人からしたら無能で、信頼出来ないというイメージが付いちゃったんです。
そんな時に多くの人々や政権からも注目を集める一大事件が勃発したんで、警察は名誉回復を狙うという意味でも、徹底的に捜索を行うと思います。
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◇まとめ
ここまで『PRODUCE(プロデュース)X101』の疑惑に対して、韓国警察はなぜここまで力を入れるのか、その理由を探ってみました。
色々な状況から見て、もう後に引くことなんて出来なさそうな今回の件。
多くのスターを生んだ人気番組『PRODUCE(プロデュース)X101』の運命はどうなっていくのか、KBANも引き続き、追っていきたいと思います。