山崎賢人主演「グッドドクター」、日本リメイク版が成功する条件

この記事の著者

韓国出身のKPOP・韓国芸能専門フリーライター。慶応義塾大学卒業。

日本にて韓国ドラマや映画の翻訳及び輸入事業をサポート。広告代理店勤務を経て、2012年から韓国Mnetにて、M COUNTDONWやMAMAなどのPRやマーケティングに関わる。

現在は同社退職後、フリーライターとして、幅広い形で日韓文化交流にかかわっている。

2013年、韓国で大きな人気を得たメディカルドラマ『グッドドクター』の日本でのリメイクが決定されました。

『グッドドクター』はサヴァン症候群をもつ天才青年が小児外科医に成長していくストーリーを描いたドラマ!

ここ数年、日本でリメイクされる韓国ドラマがそこまで人気を得ていない中、はたして『グッドドクター』は成功するのか。

『グッドドクター』が日本で成功するためには、どんなことが必要なのかを分析してみました。

 

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目次

◆韓国ドラマ『グッドドクター』が日本でリメイク決定

『グッドドクター』は2013年夏に韓国で放送された、チュ・ウォンとムン・チェウォン主演のメディカルドラマです。

医療技術は天才的だけど、コミュニケーション能力に欠ける一人の青年が、医師に成長する姿を描き、高い人気を得ました。

ほとんどのメディカルドラマが、天才的な主人公が難しい患者を次々と治していく姿を描いているのとは違って、ちょっと欠けている人を主人公にすることで、多くの視聴者に共感してもらえたんです。

そんな『グッドドクター』が712日から、日本でも放送することが決まりました。

韓国でも人気の作品だったし、山崎賢人、上野樹里、藤木直人という豪華なキャストだから、これはさすがに大ヒット間違いない…!

と言いたいところですが、今まで日本で放送された韓国ドラマのリメイク作品を考えると、実はちょっと心配になるのも事実です。

 

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◆パットしなかった韓国ドラマのリメイク作品

韓国ドラマは、あの『冬のソナタ』から始まり、 一時期のあのブームは過ぎたものの、まだまだ人気の高いコンテンツです。

その流れからか、日本のテレビ局もここ数年、積極的に韓国ドラマのリメイク作品を作っています。

ただ『ごめん、愛してる』、『HOPE~期待ゼロの新入社員~』などこれまでの作品を見ると、放送前には話題を集めたものの、韓国での成功に比べたらパッとしない結果に。

「やっぱり韓国ドラマは韓国風に作らないと」「日本の感性には合わない」といった声が多かったんです。

今回の『グッドドクター』の放送が決まってからも、そういった心配する声が上がってきていて、日本での成功を疑問視する意見もあるみたいです。

 

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◆アメリカではリメイクされ大ヒットに

実は韓国ドラマ『グッドドクター』は、日本でリメイクされる前に、アメリカでリメイクされています。

その結果は大成功で、シーズン1ABC(※アメリカのテレビ局)の月曜ドラマ最多視聴者数を21年ぶりの更新。

続いてシーズン2の制作・放送も決まっています。

反応が悪ければ、放送打ち切りだってザラなアメリカにおいて、シーズン2の制作とは大成功の証。

アメリカ版『グッドドクター』はなぜここまで人気を得ることができたのでしょうか。

 

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◆アメリカ版『グッドドクター』の成功理由

―理由①ラブロマンス要素をすべて排除した

韓国の『グッドドクター』とアメリカの『グッドドクター』で一番の違いと言えるのは、アメリカ版では一切、恋愛話が出ないということです。

韓国ドラマでは、恋愛要素は必須条件といっても良いほど、かならず入りますよね。

最近はそうでないドラマも増えてきていますが、いまだにほとんどのドラマが‘恋愛’を大事に描いています。

しかしアメリカ版『グッドドクター』では、韓国版にあった恋愛要素をすべて排除。

サヴァン症候群をもつ青年医師と、小児外科で働く人々の成長物語にフォーカスを合わせたんです。

また主人公の成長物語により緊張感を与えるため、原作には登場していなかった、ライバルになる医師を新しく登場させました。

こうやって徹底的に、現地の視聴者の好みに合った作品を作ったことで、『グッドドクター』は成功できたと思います。

 

―理由②人気メディカルドラマの脚本家が総括プロデューサに参加

アメリカ版『グッドドクター』の総括プロデューサであるデイヴィッド・ショアは、アメリカの人気ドラマ『Dr.HOUSE』の脚本家です。

Dr.HOUSE』は医師としての能力は高いが、コミュニケーションを嫌い、捻くれた性格の主人公ハウスとその医療チームの姿を描いた作品。

アメリカでは‘最高のメディカルドラマ’と称賛され、シーズン8まで制作された作品なんです。

こんな人気のメディカルドラマを手掛けた方が『グッドドクター』の総括プロデューサを務めているので、メディカルドラマとしての専門性を高めました。

専門家がプロデューサーになることで、作品のレベルがグッと上がるのは当たり前のことでしょう。

実際に主人公の医師は、韓国版『グッドドクター』より、アメリカ版の方がより立体的に、より現実的に描かれているという評価を受けています。

 

―理由③アメリカ視聴者に馴染みやすいエピソード

前述したようにアメリカ版の『グッドドクター』は、徹底的にアメリカの視聴者の好みに合わせられ、ラブロマンス要素を排除しました。

他にもアメリカの視聴者向けに原作と大きく変わった部分があって、それはエピソードの描き方です。

アメリカのドラマは、日本の刑事ドラマのように一話一話で一つのエピソードが終わることが普通です。

しかし原作の『グッドドクター』は、普通の韓国ドラマがそうであるようにストーリーが1話から最終話までずっと続きます。

アメリカ版の『グッドドクター』では、原作のストーリーを取り入れつつも、エピソードの描き方は、一話一話で一つが終わるように制作したんです。

これも徹底的にアメリカの視聴者の好みと見やすさを追求した結果だと思います。

 

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◆日本版『グッドドクター』が成功するためには

ここまで『グッドドクター』がアメリカでリメイクされ、なぜ大きな人気を得たのか、その理由について分析しました。

まとめるとやっぱり成功するために大事なことは、原作の良さを生かしつつも、現地の視聴者のために設定もストーリーの進め方も変えていくことだと思います。

日本で『グッドドクター』を見る視聴者も、韓国ドラマを期待して作品を見るわけじゃないですしね。

韓国ドラマを韓国ドラマとしてそのまま持ってくるのではなくて、日本のドラマとしてのメッセージを作ることが必要になるでしょう。

アメリカがそうしたように、日本でも、日本の視聴者のために主人公の設定まで変えてしまうほどの大胆さを見せてほしいです!

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