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村上春樹原作の韓国映画『バーニング』キャスティング秘話と韓国の評価

12月にNHKで放送予定であり、もうすぐ日本公開も予定している村上春樹の小説を原作にした映画『バーニング 劇場版』!

今回は『バーニング 劇場版』の主演俳優たちのキャスティング秘話と、既に公開済みの韓国での評価を紹介いたします。

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村上春樹原作の韓国映画『バーニング 劇場版』

『バーニング 劇場版』は村上春樹の短編小説「納屋を焼く」を原作にしている映画です。

イ・チャンドン監督がメガホンを取り、韓国人俳優のユ・アインとハリウッド俳優スティーヴン・ユァン、新人女優のチョン・ジョンソが出演しました。

すでに韓国では劇場公開しており、日本では12月にNHKで放送、その後、劇場公開予定です。

NHKで先に放送することには理由があって、実はこの映画制作のきっかけが、NHKが村上春樹の小説を映画化したいとイ・チャンドンに監督に提案したことだからです。

NHKはイ・チャンドン監督の代表作であるペパーミントキャンディー(1999年)にも投資したことがあるので、そのことが縁になったのでしょうね。

村上春樹の小説の中でも「納屋を焼く」をおすすめたと知られるのは脚本家のオ・ジョンミ氏。

オ・ジョンミ氏はイ・チャンドン監督が大学にいた時の教え子で、『バーニング 劇場版』の制作前から様々な作品を一緒に準備してきたとのことです。

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『バーニング 劇場版』は難しすぎる?!

『バーニング 劇場版』は韓国では2018年5月に既に劇場公開しています。

村上春樹の小説を原作にしているし、韓国で熱狂的なファンを持つイ・チャンドン監督と有名俳優のユ・アイン、韓国系ハリウッド俳優でスティーヴン・ユァンが手を組んだ…ということで、公開前から大きな話題を集めました。

いざ公開すると「作品が難しい…」という反応がかなりあって、最終的な観客動員数は52万人と決して成功とは言えない結果となりました。

村上春樹の原作、イ・チャンドン監督の演出だけあって、たくさんのメタファー(暗喩や隠喩)が使われており、普通の商業映画に比べたら理解しにくい部分が多い作品ですからね。

ただカンヌ国際映画祭ではFIPRESCI賞(カンヌ国際映画祭国際映画批評家連盟賞)を獲得、韓国でも映画関係者や評論家、映画マニアの間では高い評価を受けています。

特に絶賛されたのがユ・アイン、スティーヴン・ユァン、チョン・ジョンソの主演俳優3人の演技で、さすがイ・チャンドン監督のキャスティングと言われたほどです。

(イ・チャンドン監督は、韓国映画界で、凄腕のキャスティング能力を持つ人として知られています)

それでは3人の俳優はどのようにキャスティングされたのか、その裏話をちょっとお話してみたいと思います。

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◆『バーニング 劇場版』のキャスティング秘話

ユ・アイン

ユ・アインは『バーニング 劇場版』の主人公と言えるジョンス役を演じました。

2004年にドラマでデビューして、多くの映画やドラマに出ているので、韓国映画のファンならみなさんご存じですよね。

これまで映画の主演としてパワフルで派手な感じのキャラクターをたくさん演じてきたユ・アインですが、『バーニング 劇場版』では特にやる気もなく日々を過ごす青年役を演じました。

イ・チャンドン監督はユ・アインのキャスティング理由について、映画公開後の試写会の時にこう語っています。

「ユ・アインさんはみなさんご存じのようにすごく表現が上手い俳優として知られています。韓国の若手俳優の中でもっと上手い…強烈に出来る俳優はいないと言っても過言ではないです。この映画では、最後まで表現することが一切ないキャラクターじゃないですか。最後まで何もしないし、最後まではっきり感情を表さないし、リアクションだけをする…ただ感じるだけ、感じたとしても自分が何を感じたか見せてくれない、そんな役なので‘韓国にユ・アインしかできる人がいない’と思いました。逆説的にですね。その逆説が間違っていないことをスクリーンで見てください。」

誰より表現が上手い俳優だから、逆に何も表現しない役を演じさせた…

何だかすごく好奇心を刺激されるキャスティング理由ですね!

スティーヴン・ユァン

ユ・アインと一緒に『バーニング 劇場版』で強烈を残したのがスティーヴン・ユァンです。

スティーヴン・ユァンはミステリアスな男、ベン(韓国名はヨン・サンヨプ)を演じました。

実はこのベン役にはあのカン・ドンウォンが出演する予定だったと知られています。

しかし映画製作が1年も延期になり、カン・ドンウォンはすでに決まっていた別の作品の撮影があり、仕方なく新しい俳優を探さなきゃいけない状況になったんです。

イ・チャンドン監督は「スティーヴン・ユァンはまったくキャスティングする予定はなかった」とはっきり言っていてオ・ジョンミ脚本家の勧めで、彼に興味を持つようになったそうです。

ここで橋渡し役をしたのは、何とボン・ジュノ監督。

映画『オクジャ』でスティーヴン・ユァンで縁があったボン・ジュノ監督は、イ・チャンドン監督が彼をキャスティングしたがっていると聞いて、スティーヴン・ユァンに連絡を入れました。

それでスティーヴン・ユァンが来韓した時、イ・チャンドン監督とミーティングを行うことになったんですが、実はイ・チャンドン監督はそれまでも彼をキャスティングして良いか確信がなかったとのことです。

そんな監督の心を動かしたのはやっぱりスティーヴン・ユァンの俳優自身。

イ・チャンドン監督はスティーヴン・ユァンのキャスティングを確定したことについて、こう理由を語っています。

「 (スティーヴン・ユァンが)3日間、韓国にいたけど、毎日、会って話をした。ベンという人物は断片的には説明できるかもしれないけど、体で理解することは難しい。はっきりこういう人物だと規定するのは危険である。彼は、それをしっかり理解していた。言葉で説明する前に体で理解していると感じだ。韓国語が上手くなかったので、どうなるかなと心配はした。彼の俳優としての能力と信じた。」

チョン・ジョンソ

最後は『バーニング 劇場版』のヒロイン、チョン・ジョンソです。

ユ・アイン演じるジョンスとスティーヴン・ユァン演じるベンの間で二人を混乱させる女性のヘミ役を演じました。

チョン・ジョンソという名前は、みなさん実はあまり聞いたことがないと思います。

それもそうなのが、チョン・ジョンソは『バーニング 劇場版』がデビュー作!

しかも彼女は所属事務所と芸能活動契約を結んでから3日目に『バーニング 劇場版』をオーディションを受け、イ・チャンドン監督にキャスティングされたんです。

普通の大学生だったチョン・ジョンソは、演技塾には通っていたけれど、まったく経験はない新人だったのですが、この作品をきっかけに一躍スターとなり、またカンヌ映画祭にも参加しました。

映画公開後も、“イ・チャンドン監督が発掘した原石”と絶賛されていて、今後の活躍が期待されている女優さんです。

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◆『バーニング 劇場版』の韓国での評価

称賛コメント

「もう一度出たイ・チャンドン監督の傑作。ユ・アインとスティーヴン・ユァン、それからチョン・ジョンソの演技力が言葉通りバーニングした。」

ーー

「最初は「これ何?」と思うけど、ずっと脳の中に残ってもう一度見てしまう映画。」

ーー

「遅れて見たんですが面白かったです。淡々と緊張感が続きます。映像も音楽も良いです。

バラエティーに飛んでるエピソードとかはないので、つまらなく感じることもあると思います。

人物の表情や感情を上手く伝えてくれるので、それを感じながら見た方が良いと思います。」

ーー

「ユ・アインは何か俳優としてだけではなく、個人としてももう一歩、成長したと思われる映画。」

 

イマイチという人のコメント

「メタファーが続きます…ありすぎて難解な方程式の問題を解いている感覚です。」

ーー

「私はぶっちゃけ分からない、この映画は何が話したかったのか…」

ーー

「ユ・アインが走ってることだけ見たかな。私も劇場の外に走っていきたかった。」

ーー

「私が単純だからなのか何の内容なのかなと思いました。

何か一発を期待する方にはオススメできません。

大体…難解でした。

俳優の演技が問題なわけじゃなくて、内容がちょっと…私はそう思いました。」

 

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◆『バーニング 劇場版』の日本公開情報

『バーニング 劇場版』は日本ではどこで見ることが出来るのでしょうか。

まずは2018年12月29日(土)午後10時からNHK総合チャンネルで放送されます。

また2019年2月1日(金)から日本でも全国の劇場で公開を予定しています。

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