取り調べ中に容疑者を死亡させてしまったイ刑事。しかしそれは真犯人イ・スンホが巧みに仕組んだ罠で、本当は薬物による中毒死だったのです。
テジュがこの事件の真相を解明し、イ刑事を窮地から救ったのも束の間、今度はユン巡査がスンホによって拉致されてしまうのでした。
2018年に元婚約者が拉致された時と状況が同じだと感じたテジュは、手がかりは未来で探していたあの家にあるに違いないと直感し、門に十字架がかかっている家を探し始めるのですが・・・。
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目次
【序盤】
2018年にキム・ミンソクを追って見つけた家・・・青い門に十字架とベルがかかっている家を見つければ、ユン巡査を探す手がかりになると思ったテジュは、市内に高台がある町はどこか?とカン係長に尋ねます。
突拍子もないことを聞くテジュに、カン係長は 「なんの根拠があってそこを探んだ?そんな家どこで見た?」と聞き返します。
一刻も早くユン巡査を見つけなければならないと焦っているテジュはついこう答えてしまいました。
「2018年で見たんです!」
これを聞いたカン係長は、動揺してテジュが少しおかしくなったのではないかと思いました。
結局、テジュの言うその家は見つからず、カン係長に説得され署に戻ることになりました。
警察署に戻ったテジュとカン係長は、スンホが拳銃を持ち出したまま返納していないという事実を聞かされます。
そしてスンホに殴られ入院中だったイ刑事も、ユン巡査が心配で病院から駆け付け捜査に加わりました。
手掛かりを掴むため、ユン巡査が拉致された現場である支庁に戻ったテジュは、そこでユン巡査が町村合併のことを調べていたということを聞きます。
調べていた資料を見るとそこには「ソンイル洞」の文字が・・・テジュはその町名に見覚えがありました。
それは2018年にあの家があった町名だったのです!
やはりソンイル洞にその家はありました。そしてその家で手足を縛られ、さるぐつわをされたユン巡査が発見されたのです。
テジュが縄をほどくと、ユン巡査は声を上げて泣きました。そんな彼女を優しく抱きしめるテジュ。
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【中盤】
ユン巡査は指に赤いマニュキュアをされていました。
テジュがそのことについて尋ねると、ユン巡査は家の隅で座っているミンソクを指さし、こう答えたのです。
「これはあの子が塗ってくれたんです。僕が綺麗にしてあげるからって。」
保護されたミンソクによって、スンホの本当の名前はキム・ヒョンソクだということが判明しました。
そしてヒョンソク、ミンソクの兄弟の他に、姉もいることがわかったのです。
しかしヒョンソクや姉の居場所など、肝心なことには口をつぐんでしまうミンソク。
兄は「まだやることが残っている」と言って家を出たといいます。
一方ユン巡査は、ヒョンソクは自分が殺した人たちの中でも、コ・ヨンスクに対し強い怒りと憎しみを持っていると分析します。
捜査をしていくうちにヒョンソクの実家が判明し、テジュとカン係長が向かいますが、その家は去年火事になり、すでに無人となっていました。
精神を少し病んでいたヒョンソクの父は毎日酒浸りで、ヒョンソクとミンソクの面倒をみていたのは姉でした。
酒だけではなく、兄弟に暴力までふるっていた父。ヒョンソクとミンソクはそんな父から逃れるため3年前に家を飛び出したのですが、1人残った姉はその後病にかかり去年亡くなっていました。
当初、お金を稼いでいた姉が死んだことで、これ以上生活できないと思った父が家に練炭の火を付けて自殺したのだ思われていました。しかし警察が調べ直すと焼け跡から灯油の成分が発見されたのです。
そうです、やはりこの火事もヒョンソクの仕業でした。
それにしても不思議なのは、3年前に家出してすぐにミンソクとはぐれてしまったヒョンソクが3年という長い間、どこで何をしていたかまったくわからないということでした。
そして3年後、この町に突然舞い戻たヒョンソクは次々と殺人を犯していく・・・。
テジュは、この空白の3年間に必ずヨンスクが関係しているに違いないと考え、彼女の周辺から調べを進めることにしました。
するとヨンスクがハワイルームサロンで働く前に「幸福福祉院」という施設で看護補助の仕事をしていたことがわかったのです。
この幸福福祉院という施設、実はヒョンソクが何度か電話をしていたということが通話記録に残っていました。
ちょうどそのころ、貯水池で刑事の遺体が発見されました。
この刑事は「カワイ子ちゃんに会いに行ってくる」といって出かけたのですが、テジュとカン係長はこの「カワイ子ちゃん」という言葉に聞き覚えがありました。
テジュ 「思い出した!精神病院を抜け出してやってくるあの人・・・」
カン係長 「ET・・・あいつ?!ヨンスのことか?」
ヨンスはヒョンソクが「カワイ子ちゃん」ということを知っていたのです。
すると、ヨンスもまた精神病院に入院する前は幸福福祉院にいたことが判明、この施設に何かあることはもはや明確でした。
ヨンスに話を聞きに行ったテジュとカン係長は、そこで耳を疑いたくなるような事実を聞いたのでした。
ヨンスクは幸福福祉院でヒョンソクやヨンスに無理やり薬を飲ませ、意識朦朧としたヒョンソクに化粧やマニュキュアを塗って楽しんでいたというのです。
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【終盤】
調査をすると、この施設は88年のソウルオリンピック前に市内の美観を保つため、街の浮浪児を捕まえて収容する政府の息のかかった施設だったのです。
そしてヒョンソクの「やり残したこと」とは、幸福福祉院の院長を殺害することでした。
院長はヒョンソクの銃弾を受けますが、命に別状はありませんでした。
殺害に失敗し、逃げるヒョンソク。そしてその後を追うテジュ。
しかしヒョンソクは逃亡中に喘息の発作を起こしてしまいます。
テジュが吸入器を渡すと、ヒョンソクはおかしなことを言い始めました。
「なぜこんなに私とミンソクを追いかけまわすのですか?もしかしてソウルからの電話のせいですか?」
ヒョンソクは、先日テジュにかかって来た不思議な電話のことを知っていたのです。
「そいつは誰だ!お前は何を知っている?」テジュが叫びながら近づいたその時、ヒョンソクは持っていたナイフでテジュを刺してしまいます!
その直後、追ってきたキム刑事課長の銃弾がヒョンソクに命中、ヒョンソクは川に落ちて行きました。
「電話の主は・・・すぐにわかりますよ。もうすぐあなたを訪ねてくるから・・・」川に落ちる前、そうテジュに言い残したヒョンソク。
テジュはその真実を知ろうと、傷ついた体のままヒョンソクを追って川に飛び込んだのでした。
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【ライフ・オン・マーズ 12話の感想】
署内で唯一仲の悪かったイ刑事の窮地を救ったことで、イ刑事ともやっと信頼関係を築くことが出来たテジュ。これで本当に強力班の仲間として認めてもらえたなぁと思っていたら、次から次へといろんな事件が起きて、もう目が回りそうです。
いつも物静かで穏やかなユン巡査ですが、今回は彼女の強さと弱さが見えた回でもありました。
助けられた時、テジュにしがみつきながら大声で泣くユン巡査を見ると、やはり彼女も1人の女性なんだと思いましたし、そうかと思うと、手足を縛られている危険な状態にもかかわらず、ヒョンソクに対してもハッキリと自分の意見を言えるユン巡査は、非常に強い女性だとも思わされました。
重傷を負いながらもヒョンソクを追って川に飛び込んでしまったテジュ。彼は一体どうなってしまうのでしょうか?
ラストまであと4回!早い展開で進んで行くストーリーに目が離せませんね!