ユジンはエシンに言います。一緒に「ラブ」をしようと。ユジンのこの告白はとても複雑なものです。キム氏家をぶち壊したい復讐心か、それとも嫉妬か。「ラブ」が何なのか未だにわからないためか、彼女はそれをすんなりと受け取ります。
エシン「いいですよ」
エシン「返事が遅かった分、慎重であったと思うことにします」
エシン「それでは、何をすればいいんでしょう?」
ユジン「名乗り合うことから」
エシン「私はコ家のエシンです」
エシン「貴方の名前は知っています。ユジン・チョイ」
ユジン「チェ・ユジンです」
エシン「朝鮮でチェ氏だったのですか?」
ユジン「米国ではチェでした。米国ではチェをチョイと発音します」
チェ・ユジン。それは朝鮮にいた頃の名前、奴婢だった時の名前です。「“チェ家”なんてありましたっけ?」とヤンバン家の氏名はだいたい把握しているエシンですが、奴婢の姓などわかるはずもありません。
エシン「それから何をすればいいんですか?」
ユジン「握手」
エシン「あくしゅ?」
ユジン「米国式、挨拶です」
ユジン「握手は、「私の手に貴方を害するものはない」「武器を持ち合わせていない」という意味です」
エシン「なかなかいい意味ですね」
ユジンの手を握るエシン。
エシン「思ったより、ラブって易しいですね」
そう、彼女は「ラブ」を銃よりも難しく、より熱く、危険なものだと知っているのです。難しいと言われる「ラブ」をやり遂げている、誇らしいエシン。
エシン「それで、この手はいつ離すのですか?」
ユジン「あなたが武器をとりたい時に」
エシン「じゃぁ、今じゃないのですね?」
しばらく、握手をつづける二人。エシンはもう行く時間だと言い、帰るのですが。
ユジン「あまり英語の勉強を頑張らないで」
と別れ際にそう言います。今回は別々に船を乗る二人です。
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本編
日本軍、津田。ユジンに会うたび運から突き放される津田。彼は根っからの小悪党で、朝鮮では悪行の毎日を送っています。自分に非があってもちょっと脅してやれば泣きながら謝る朝鮮人。それがいつもどおりの毎日だったのですが、ユジンと出会ってからはそういかなくなった。なんどもユジンにいいようにやられる津田。前回はユジンを打ち負かしてやろうと、日本軍を数十名引き連れてアメリカ大使館へと赴いたのですが、ユジンは自分が思った以上、何枚も上手だったのです。
津田は自分の失態を上司に謝っています。同僚に告げ口された以上、逃げ道もふさがってしまった。津田は服を脱ぎ始めます。
津田「弁明の余地もございません!」
津田「大日本亭国の皇軍として、天皇陛下を辱めた罪は」
津田「死を持って、償います」
津田の真剣な目、その顔、潔さ、彼はいっぺんの迷いなく腹を切ろうとします。介錯の用意をする上司。上司は津田の首を切る代わり、津田の同僚の首を切ります。
上司「口の軽いやつは命も軽い 」
上司「告げ口をするこいつよりも、お前のようなやつのほうが使いみちがある」
上司「だが、もう一度勝手な真似をすれば」
上司「次はお前がこうなると思え」
上司「片付けろ」
上司に命を救われた津田。命拾いした津田が最初にやった行動は同僚の死体をあさることです。同僚の死体から給料を盗む津田。
津田「昨日が給料日だったんだ」
同僚の死体の上に腰を下ろし、そうつぶやく津田です。
場面は変わりエシン。彼女は塾で英語の勉強をするのですが、今回は「L」の勉強です。結局、「ラブ」の意味を知ってしまったエシン。
そして、あまりの驚きに寝込んでしまうエシン。彼女はじっくり考えるのですが、一つ思い出します。
ユジン「私が何かをすれば、それは朝鮮を滅ぼすことになる」
そう、ユジンは自分を滅ぼすため、「一緒にラブをしよう」とそういったに違いない。あ、まりの恥ずかしさに頭がおかしくなったのか、エシンはそう思うことにしちゃいます。そして、ユジンに手紙を出すのですが…。
エシンの従者のおかげで手紙はユジンの元へと渡るのですが、この手紙、朝鮮語で書かれています。奴婢だったユジンに朝鮮語が読めるわけがありません。結局、この手紙は読めないのですが…。この手紙のせいで事件が起きるのです。
ドンメは黒竜会のハンソン支部長です。現在、朝鮮皇帝の預け金の証書を探しているのです。ユジンが怪しいとは見ていますが、先にユジンの部屋を誰かが調査したので、ドンメはタイミングを図っていた。
ホテルの女給から「ユジンの部屋に英語で書かれた書類らしきものがある」と情報を手に入れたドンメ。今がユジンの部屋を探すタイミングです。すぐ部下を一緒に部屋を調査します。もちろん、ユジンの部屋の調査ですから、ユジンもその場にいます。かまうことはありません。そして出たのがエシンが出した手紙です。
ユジン「それは個人的なものだ」
ユジン「私もまだ読めて…、読んでない」
ドンメ「じゃぁ、私が読んであげますよ」
手紙を読み上げるドンメ。
ドンメ「貴殿と共にしようとしたことに異変が生じた」
ドンメ「すぐにでも双方の立場を整理したい」
ドンメ「逃げるな。すぐに返事なさい」
硬い文章で書かれた手紙。ドンメは何か気になる点がありましたが、とりあえず、ユジンに一言いってやります。
ドンメ「友でもできたんですか?」
ドンメ「寂しいな」
ドンメ「何かしようとしたし、異変もあったのですね」
ドンメ「ふつう、異変があれば事件が起き、血を流すことになるのですが」
ユジン「そういう内容だったのか」
ドンメは警告し帰るのですが、ユジンは一つ気になる点が。ドンメが朝鮮語を読んだのです。
それでは、あの書類はいったいどこへいったのか。朝鮮皇帝の預け金の証書はユジンがもっていたはずです。ユジンはその書類をよろず屋へ預けたのです。
ユジン「昔、箱の中でブルブル震えていた少年」
ユジン「少年がまた震えている」
そう、いって書類を預けたユジン。よろず屋は何も言わず、書類を預かったのです。
場面は変わり、夜。ユジンの前に現れたエシンは「30分以内に街に出ろ」と告げ、すぐに消えます。街に出たユジンはエシンに連れられて、ある店へといきます。
エシン「なぜ、返事をしなかったのですか」
ユジン「まだ、読んでない」
エシン「読んだじゃない、先程も手に持ってたじゃない。私を避けてるの?」
ユジン「いや…。ただ、読めないんだ」
エシン「嘘つき」
エシン「誠意のない言い訳ね!」
ユジン「…。ラブの意味を知ったのか」
エシン「…どういう意味?最初からわかってたけど?」
ユジン「じゃ、なぜ私に会いに来たのです」
エシン「…。…警告のため」
エシン「私は貴方を殺すかも知れないと」
ユジン「“ラブ”のせいで死ぬのか?」
エシン「…違うって」
エシン「ただ、貴方が死んでほしいから!」
ユジン「そこまで嫌われるのか?」
ユジン「先にしようって言ったのは誰ですか」
エシン「…このっ!」
とっさにユジンの拳銃を奪っては銃を向けるエシン。しかし、銃を向けられても平然としているユジン。
ユジン「使い方は分かるのか?」
エシン「知らない。でも、私は物覚えがいいの」
ユジン「だから、“L”まで早く覚えたんだ」
そして、拳銃を装填するエシン。これにはさすがにビビるユジン。
ユジン「装填の仕方はどこで覚えたんだ?」
エシン「ただ、やってみただけ」
ユジン「話をしよう。他のことはやってみないでほしい」
エシン「それは貴方しだいです」
ユジン「…」
エシン「今から私の言うことにしっかり答えて」
エシン「あなたは朝鮮で何もしないと言った」
エシン「それなのに“ラブ”をしようと言った」
エシン「それが朝鮮を滅ぼす道だったためですか?」
ユジン「…はは。…朝鮮までは」
ユジン「誰か一人を滅ぼすつもりだったのだが、今思えばそれは」
ユジン「私を滅ぼす道だった」
エシン「敢えて滅ぼす道を、なぜ?」
ユジン「分からない」
ユジン「復讐の始まりだったのか、嫉妬の末だったのか」
エシン「復讐の始まりってどういう意味です?」
エシン「私に恨みでもあるのです?」
ユジン「嫉妬のほうは理解できるのか?」
エシン「告白だと思ったのですが、違うのですか?」
ところがこのタイミングで外から悲鳴が聞こえます。
津田は死んだ同僚の金で、日本の居酒屋へといったのですが、ここでも悪行を繰り返す。そして、特に意味はなかったのですが、娘の一人に話をかけます。ところが、この女。日本人のふりをしているが、日本の古い風習を知らないのです。ここの高級居酒屋。日本の役人だったいっぱいくるのです。
日本人のふりをする朝鮮の女。これはきっと義兵かなにかに違いありません。こんな女はとっとと捕まえて調査すべきです。街で騒ぎを起こしてしまう津田。酒が入っているせいか、女の連行を邪魔する朝鮮人を一人、二人と殺してしまうのです。
その騒ぎに現れたエシン。ユジンの銃で、彼女はまず、街の電灯を撃ち、津田の手を撃ちます。津田から逃れた女はとっさに逃げます。
撃たれたせいで怒り狂った津田は銃を撃ちまくります。そこへ現れるユジン。ユジンは自分の腕を撃ちます。
ユジン「お前は米国軍を撃ったんだ。その意味をわかるか?」
ことを大きくさせるユジン。津田はユジンに銃を撃ちますが、球切れです。ユジンは発砲の音を数えていたのです。結局、津田は騒ぎを聞きつけた米国軍に連行されます。
一方、ドンメ。彼はユジンの気になって仕方がありません。ユジンがもっていた手紙。あれは間違いなく「エシンの手紙」だった。その書体、見間違うはずがありません。なぜなら、エシンはよく手紙を出すのですが、それらをすべてドンメが店から奪っていたのです。エシンが出した義兵活動らしき書類を何枚ももっているドンメ。もう一度読んでみます。やはり、まちがいない。あの手紙はエシンが出したものなんだ。彼はユジンのもとへむかいます。
一方、ヒソン。彼は何度もエシンに花駕籠を送っては断れる毎日。誰かは言います。「彼女は貴方の許嫁です。嫁に貰えば、こんな遠回りなどせずにいいのでは?」。確かにそのとおりです。彼女を嫁にもらってしまえば、結婚してしまえば、彼女は永遠に自分のものです。しかし、ヒソンはそんなことなどしません。
ヒソン「そんな悪いことはしない」
そういって、また手紙を書くヒソンです。
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終盤
偶然、ヒソンはユジンと出会うのですが、いつものように何かと話をかけるヒソン。ユジンはいつもどおり、まじめに答えることなくヒソンから離れます。
ユジン「少し休みたいのだが」
ヒソン「あちこち出回って辛いでしょう」
ユジンが自分の本家へ現れたことを知ったヒソン、そのことを暗に話す。いつものようにへらへら笑うこともなくなりました。前に「なぜいつもへらへら笑っている」といったことのあるユジン。ユジンと話すことにします。
ユジン「今日、笑わない顔をみるのか」
ヒソン「どう、もっといい顔になったのか?」
ユジン「さぁ、よし悪しは分からないが、まるでお坊ちゃまみたいだな」
そんな二人の近くにいたドンメ。彼は二人の前に出て来ます。
ドンメ「気にせず、話してもらって構わないのですが」
ドンメはヒソンなど気にせず、ユジンに喧嘩を売り始めます。暗にエシンのことで責めるドンメ。ユジンにはドンメが何をいっているのかわかりません。
黙って聞いていたヒソン。ユジンにはドンメが何をいうのかわかりませんが、ヒソンは彼が何を言っているのか、わかったのです。
ヒソン「俺には理解できた」
ヒソン「はぁ…。あなた方が怒っている理由」
ヒソン「やっとわかった」
ヒソン「今、あなた達の前に立っている者」
ヒソン「私の側にいる者と同じだな?」
感のいいヒソン。二人の反応をみて確信したヒソン。
ヒソン「ここにはいないが…最初からここに立っている…あの者」
ヒソン「もし、その者が…私の許嫁ですか」
ヒソン「いや、そんなことが起きては困る」
ヒソン「悪いことはしたくない」
ヒソン「…まだは」
ユジンは朝鮮皇帝の前にいくことになるようです。一方、ヒソンは自分が生まれた年のことを母に聞くのですが…。
エシンは任務に行く、そしてそんなエシンに銃を向けるドンメ。彼は黒い洋服で変装しているエシンが誰なのかわかるようです。
エシンは黒い洋服を「許嫁に送る」といって洋服屋で買っていたのですが、偶然、ヒソンはそのことを知ってしまいます。
次回も面白そうです。
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感想
ドンメってエシンの出した手紙を横取りしていたのですね…。だから、ユジンが持っていた手紙が誰が出したのか、わかったのです。そして、手紙を横取りしていたってことは、エシンの義兵活動は筒抜けだったってことですね。なるほど、だからあの店でエシンに「信じている」といったのですね。なるほどね。
あと、よろず屋の旦那が出たのが嬉しい7話でした。